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感想 vug 個展「plum」

 

vug 個展「plum」

 

 

会 期:2022年2月25日(金) - 2022年3月13日(日)

時 間:13時-19時

休 廊:月-水

場 所:HARUKAITO by island

展覧会URL:

http://islandjapan.com/exhibition/912/


 

今年の1月に名古屋に遠出した際にご紹介したvugさんですが、時を置かず、なんと東京にて展覧会が開催されておりました。今回展示されている作品は滞在制作して描かれた新作とのことです。

 

「techo」

手帳、、、かな? 手帳からスマートフォンに予定を書き込んでいるようにも見えるし、現実世界からデータの世界に書き込んでいるようにも見えます。本展も、日常生活をベースに制作されたテーマであることが窺えます。

左:「kafun」 右:「ofuro」

花粉、飛び始めましたね。「ofuro」に書かれたローマ字の最後の「i」を見落としていて「気持ち」と向き合っている図かと思いましたが、「きもちいー (気持ちいい)」でした。お風呂は確かにきもちいー。お風呂で気持ちと向き合うことも、まぁある。


左より:「ya」「r」「man」

 

タイトルを繋げると「ヤーマン」。これは、前回の展示でvugさんにお話を伺った際、格闘技好きというのと、毎展示にさりげなく格闘技を描いた作品があると言っていたところから考えて、格闘家のYA-MANさんと見てよいでしょう。2021年11月14日のRIZEで「人獣」中村寛さんから打ち合いで勝利をもぎ取り、マイクパフォーマンスによって壮絶な半生を明かしました。那須川天心さんに「今日はYA-MANの日だった。こういう試合をYA-MANと名付けたい」と言わせたほどのファイトで、自ら道を切り拓きました。大晦日のRIZINでも皇治さんに勝利を収めています。

 

この3作品ではマチエールの違いが見られます。「ya」は平滑な面、「r」は下3分の1が凹凸のある面、「man」は全面に凸凹のマチエールが施されています。YA-MANさんのどの試合かまでは断定しかねますが、1Rずつダメージが重なって、少しノイズが入っている視界や精神状態を表しているようにも感じます。

 

 

左より:「ya」「r」「man」

「r」

下部が凸凹しているのが画像でも見えるでしょうか?


 

今回はご本人にお話を伺っていないので、ステートメントを引用させていただきます。

 

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晴れた日に日の差す白い部屋で絵を描いてると昨日のでき事を思い出す。

昨日はおいしいご飯をみんなで食べたっけ?

やーまんは元気か?今日は雨だなー、今日は掃除をしよう、lucyどんな感じ?

そんな日の一コマがたちはもう成熟したかな?

もう食べろだな。

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さんざん格闘技の解釈を披露してしまいましたが、この感じの「やーまん」だとそのあだ名のお友達の可能性も微レ存ですね笑。

 

展覧会タイトルの「plum」はすももという意味のほか、ご褒美、良い、などの意味もあるようです。日常の一コマが成熟してご褒美の実のように成っている。

 

「L Lucy」

ステートメントにあった「lucy」とはこちらの猫ちゃんのことみたいです。Lサイズ。

 

「ohayo」

「pasocon」

このフォルム、、、「techo」はパソコンの画面からキーボードを打ち込んでいる図だったようですね。


左より:「to」「i」「re」

タイトルを繋げると「トイレ」、画面には "ki" "re" "i" と描いてあります。タイトル「i」の画面に "re" が、「re」の画面に "i" が描かれているという。画面が漫画のコマのようですね。

 

「to」

「i」

「re」


「BLOCK VUGUSE」

会場のHARUKAITO by islandさんは複合スペースBLOCK HOUSEの2Fにあります。描かれているのは建物とvugさんが合わさったイメージでしょうか。

 


 

東京でも「山手線 ver. HAND!by 東京感動線」で作品を発表するなど、活動の場を広げているvugさん。作品の制作速度も早いので、実物の見逃しのないよう、ぜひ足を運んでみてください。

 


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